フランス製影絵紙芝居

kamishibai-chaperon
左から紙芝居、並製本、蛇腹本(それぞれ、黄色・グレー・赤 色に見えるところが切り絵)
Chaperon_lumière
フランスでは、背後から光を当てることのできる
特製の「舞台」で公演されているそうです

今年(2025年)6月に、フランスのパピエ・クペ(Papiers Coupés)社より、影絵紙芝居とそれをもとにした蛇腹本、並製本が発行されました。テーマは出版社の指定で「赤ずきんと狼」です。
この出版社オリジナルの影絵紙芝居は、紙の背後から光を当てレーザーカットされた絵の部分を光らせる仕組みになっています。紙を横から滑り込ませ、重ねることで場面の表情が変わります。紙の色は紫ですが、暗い部屋の中で後ろから光を当てるので、実際は黒く見えます。
紙のサイズ:天地28cm×左右38cm
画面のサイズ:天地:22cm×左右32cm

各場面は2~3枚の絵で構成されています。たとえば上の三画像は第一場面。赤ずきんが母にお使いを頼まれているところ(左)、2枚目を差し入れると背景の森が窓や扉の向こうに浮かび上がります(中)。1枚目を抜くと外の景色になり、森の入口に立つ赤ずきんが見えるようになります。全部で六場面です。

Chaperon_leporello_cover

左の画像は紙芝居を再構成し蛇腹本に仕立てたもの。パピエ・クペ社の他の絵本と同様の装幀〜造本です。
天地21cm× 左右20cm

左:赤ずきん森の中へ(狼が背後で狙っている)
中:お祖母さん変装した狼が赤ずきんを襲う
右:狼のお腹の中の赤ずきんとお祖母さん、猟師が見つける

フランスでは影絵紙芝居を生演奏とともに上演しているようです。
蛇腹本、並製本ともに限定部数で発行されています。日本では私が所有しているものだけですが、11月28日からの第6回プチ・ノエル展にてごく少数販売する予定です。

*画像をクリックすると拡大します
*英語版サイトに他の写真もあります